西陣千本便り nishijin-letter
コーヒーどれ飲む問題
2022.08.13
お盆休み。
京都のお盆は16日まである。
というのも、大文字でお馴染みの「五山の送り火」が16日に行われるので
よその地域とは違って1日長くお盆休みになる。
ちなみにお盆が終わると、今度はお地蔵さんがある。
お地蔵さんや大日さんでは、残念ながら大人はお休みにならなくて、夏休み中の子どもたちが主役。
細い路地にご町内中の子供が寄り集まって、楽しそうに遊ぶ姿を見ることができる。
……きっと今年もコロナのせいで中止だけれど。
路地にあるお地蔵さんを拝むために、路地を通行止めにして行うのので
あるとあるで「今日お地蔵さんやったん忘れてた!」と叫ぶハメになるのだけれど
ないとないで寂しいなぁ……。
しかし、とにかく、何はともあれ明日からお盆休みである。
当店も伝統に倣って、14・15・16日とお休みをもらうけれど、今日中にやるべきことが1つある。
そう!お休み中に飲むコーヒーの選定!
どれ飲むか
それが問題だ。
- そもそもコーヒー、どうやって選ぶ?
みんなどうやってコーヒーを選び、お気に入り銘柄を決めているのだろう?
私は売ってる側だけれど、これはいつもちょっと不思議。
例えば、もし私がコーヒー販売に携わっていない人で、ある日思い立ってコーヒーを買いに行ったとする。
お店に入ってポップを見る。きっと何もわからないと思う。
なので、コーヒー販売に携わらなかった世界線の私のために
コーヒー販売に携わった私が、どうやってお盆のコーヒーを選ぶのかを明文化したい。
- これが私の頭の中
①味の好みは?
柔らかな酸味系。苦いのも嫌いじゃないけども、どちらかというと穏やかな方が好み。
浅煎り〜中煎りがいいかも。
②いつ飲む?
毎朝と、おやつの時間と、小休憩と、モンハン中と、夜の団欒、全てのシチュエーションで飲みたい。
とにかく毎日、気が向いたらコーヒーを飲むので、さらりと軽く飲めるものがいい。
「毎日飲んで飽きない」といえばブレンドコーヒーが一番。
その中でも「さらりと軽い」といえば酸味系を中心に配合したブレンドコーヒー。
酸味系のコーヒー豆は主に中南米で栽培されるもの、例えば「グァテマラ」「コロンビア」「ホンジュラス」
「キューバ」「ドミニカ」「メキシコ」「ブラジル」……。
そうなると「マイルドブレンド」や「カスピカブレンド」が柔らかくていいかもしれないけれど
ただ、実はお休みが楽しみすぎてケーキを買ってきている。
一番ケーキを美味しく食べられて、かつ毎日飲んで飽きないものがいい。
②特別感いる?
お盆だから特別感がほしい!
あっさりとした毎日飲むコーヒーなら断然「スペシャルブレンド」や「特選ブレンド」がいいのだけれど
せっかくのお盆だから、ちょっと特別感のあるコーヒーが飲みたい。
特別感といえば、ストレートコーヒーが一番それっぽいけれど
ストレートコーヒーは味がちゃんと一本立ってるので、家族の団欒時にはちょうど良くても、毎日飲んだら飽きるかも?
あと、ケーキにコーヒーが勝っちゃうかもしれない。
普段よりも上等めで、私の大事なケーキを彩ってくれて、かつ日常に溶け込むこともできるような
そういうコーヒーがいい。
③結論:クリスタル20ブレンド
クリスタルマウンテンはキューバのコーヒーで、中南米で栽培されたコーヒーは透明感のある美しい酸味が特徴で、非常に高級感がある。
その中でもキューバの「クリスタルマウンテン」とジャマイカの「ブルーマウンテン」は有名で
ブルーマウンテンが「さらりと香る透明で綺麗な酸味」なのに対して、クリスタルマウンテンは「クッキーのような香ばしさを感じる爽やかな酸味」が特徴。
その「ほんのりと漂うこっくり感」を活かしたのがクリスタル20ブレンド。
実は当店には「クリスタルブレンド」と「クリスタル20ブレンド」がある。
クリスタルブレンドはクリスタルマウンテンを30パーセント配合した、冠ブレンド。
一方で、クリスタル20ブレンドは20パーセントしか配合していない。けれど、実はこれが当店スタッフNO.1人気を誇っている。
とにかく「クリスタルマウンテン」を使って「美味しいブレンドを作る」ことに終始したブレンドコーヒーなのだ。
柔らかな口当たりと、透明感のある飲み口の終わりに、ほんのりとこっくり感が漂う。
毎日飲んでもよし、特別なケーキに合わせてもよし。
その条件ならクリスタル20ブレンドが最高やで!と、後ろで歓声が聞こえる。
ということで、クリスタル20ブレンドを普通挽きにして持って帰ります。
あと一時間、がんばるぞ。